画像はそこをなんとか | 白泉社よりお借りしました。
弁護士。
弁護士さんって、なんとなくどことなく、かっこよさげな憧れがありますよね。いつでもパリッとしたスーツに身を包み、きらっと輝く弁護士バッジ。弱きを助け強きを挫く、法の世界のスペシャリスト。
さぞかしお稼ぎになってるんだろうなあ!(ゲスイ!)
今日はそんな弁護士像とはさっぱり真逆。
新米弁護士さんの奮闘ぶりが微笑ましい、そんな漫画です。
『そこをなんとか』ってこんな漫画です
そんな漫画は、『そこをなんとか』という漫画です。
弁護士は儲かる! そんな思い込みで、成績ギリギリで弁護士になった改世楽子(かいせらくこ)。しかしその年、司法試験には大量の合格者が…。就職にあぶれた楽子(らっこ)はどうにか零細事務所に押しかけ就職!そこにはいやみで出来る先輩弁護士・東海林がいて!? 新米弁護士・楽子の奮闘記!!
すごいあらすじだなあ。笑
この漫画の主人公は、表紙のゆるふわな女の子、改世楽子(かいせらくこ)ちゃん。あだなはらっこちゃん。かわいい。貧乏出身(この表現もどうかと思うけども)、弁護士を目指したのもただ一言『稼げるから!』
そんならっこちゃんなんですが、まっすぐですーごい可愛いらしいんです。
自分のいる環境に対して不平不満を言うよりも、自分がそこを変えていこう!と言える子。貧乏であったことも悲観せず卑屈にならず、あっけらかんとして明るい子。
もうね!本当にかわいいんですよ!好き!
そんならっこちゃんは従業員総勢3名の零細事務所へ就職します。そこにいた先輩弁護士(兄弁(アニベン)というそうですよ)にスパルタ指導を受けつつ、らっこちゃんはぐいぐい成長していきます。
そのアニベンこと東海林(しょうじ)先生。
お好きな方はたまらないでしょう、メガネスーツ男子です。
(『そこをなんとか』7巻より引用)
ちなみにこのシーン、らっこちゃんからの電話にふと表情をゆるめてしまう東海林先生、という素敵シーン。
最初はらっこちゃんのことをまったく認めていなかった東海林先生なんですが、お互いの仕事ぶりを見ていくにつれ、ふたりの距離もどんどん…。そんなわりと王道な感じで話は進んでいくんですが!
この東海林先生、引き抜きにより事務所を退職することになります。
(『そこをなんとか』5巻より引用)
東海林先生の送別会で、今までになく酔っぱらうほどに動揺するらっこちゃん。(らっこちゃんは超ザルです)
今現在、らっこちゃんと東海林先生は別々の事務所です。お互いになんとなくいーい雰囲気を漂わせることもあるんですが、残念ながらどちらもまだ自覚がない状態なんですよね…。
なんなら、らっこちゃんにも東海林先生にも、別に思いを寄せるキャラクターまでいる始末です。笑
東海林先生が引き抜きされらっこちゃんの事務所からいなくなっちゃうエピソードは、こちらの5巻に収録されています。
1つ1つの案件がバラエティ豊かで飽きさせない!
ここまでは普通の恋愛漫画にもありがちなことでした。
でもこの漫画が他とは違うところは、らっこちゃんが取り扱う案件がきちんと丁寧に描かれているとことです。また案件がとても多彩で、読んでいて飽きないんです。
冤罪、遺産分割、ひき逃げ、結婚詐欺、自己破産……その他いろいろ。非常にバラエティー豊かですよ。らっこちゃん手広い。
それに加え、作者の麻生みこと先生は定期的に裁判の傍聴に行かれています。その模様も本編の合間に面白おかしく書いてくださっているんですが、こちらもかなり楽しいんです!
本編よりもイロモノな案件を書かれていたりするので、面白要素はこちらの方が強いかも。
ゆるふわなだけじゃない、芯の通った弁護士漫画!
主人公のらっこちゃんがそうなように、この漫画、一見するとゆるふわですがそれだけじゃありません。
しっかりと芯が通った登場人物、そしてお話ばかりです。その中でキャラクターそれぞれの心情の機微がきちんと見えるのがよいんです。
(『そこをなんとか』3巻より引用)
らっこちゃんの事務所のボス弁、菅原先生と事務員の久保田さん。この二人にも確かな絆があるんです。
久保田さん回(連載漫画だとかならずある、特定のキャラにスポットを当てた回)ではなかなか唐突に久保田さんの波乱万丈なこれまでが描かれました。読んでいるとわかるんですが、菅原先生って本当に素晴らしい『先生』なんですよ……
全15巻にて完結となります。
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