ダイヤのA actⅡ、34巻が本日発売されました。
ダイヤのAは、全シリーズを通じてこの34巻で最終回を迎えます。
2006年から第一部の連載が開始され、数ヶ月の休載を挟んだのちに第二部が開始。そこから2022年まで、約17年間続いた連載作品が、ここで完結します。
>>>『ダイヤのA actⅡ』28巻収録の市大三校戦が熱すぎたので勝手に語りますね。（試合結果ネタバレあり）
今日は、そんなダイヤのA actⅡ34巻について、心ゆくまで語りつくしてゆきます！
ダイヤのAとはどんな漫画？
『ダイヤのA』（ダイヤのエース、Ace of Diamond）は、寺嶋裕二による日本の漫画作品。『週刊少年マガジン』（講談社）にて2006年第24号から2015年第7号まで第1部が連載され、同年第38号から2022年第48号まで第2部『ダイヤのA actII』（ダイヤのエース アクトツー）が連載された。
『週刊少年マガジン』を代表する野球漫画のひとつ。高校野球を題材にしており、登場キャラクターたちが苦悩・葛藤を重ねた末、成長していく姿が最大の見どころ。
出典：Wikipediaより
ダイヤのAという作品の概要について、Wikipedia先生からお借りしてきました。
ダイヤのAという作品は、高校球児を題材にしたいわゆる野球漫画というカテゴリーに入ります。
この作品の特徴は、なんといってもリアルな高校野球を楽しめるというところ。
いわゆる魔球や特殊な技などもなく、超人のようなキャラクターも登場せず。
ひたすらに努力と練習を積み重ね、地に足のついた野球をしながら甲子園出場を目指していくストーリーです。
ともすれば地味とも取られかねませんが、堅実な物語に心打たれるシーンの連続で、本当に素晴らしい作品なんですよ！！
あらすじ
主人公である沢村栄純は、どこにでもいる野球少年の一人です。
チームメイトでもある幼いころからの友人たちとともに中学野球最後の大会に臨み、そして敗退。
そんな最後の試合を偶然観戦していたのが、西東京の名門校、青道高校の野球部スカウトである高島礼子先生でした。
彼女に連れられ青道高校の練習を見学しに来た栄純は、そこで運命の出会いを果たします。
青道高校の正捕手、御幸一也とバッテリーを組んだことで全てをひっくり返された栄純は、地元である長野での進学をやめ、青道高校へ入学することを決意。
そこから、彼の熱い高校野球がスタートすることになります。
『ダイヤのA actⅡ』34巻について
青道高校vs.稲城実業高校、甲子園を懸けた最終9回。成宮と多田野の出塁で稲実はサヨナラの絶好機到来!! ノーアウト走者一塁三塁の場で、青道エース・沢村は御幸のミットをめがけて渾身の一球を投げぬく――。熱血の新・王道野球漫画、堂々完結。
出典：Amazonより
ダイヤのAは、主人公である沢村栄純の青道高校入学よりスタートします。
第一部は彼の高校1年生までの物語。
第二部は、春のセンバツ（甲子園の春大会）からスタートし、2年生になってからのお話となります。
最終巻である34巻では、栄純が青道高校のエースとして登板する、夏の甲子園出場をかけた西東京大会決勝の模様が描かれています。
『ダイヤのA actⅡ』34巻の見どころは？
34巻の見どころは、何といっても因縁の相手、稲実との勝負の決着です！！！！！
昨年の夏も同じ西東京大会決勝を戦い、涙をのんだ相手。
そのときは、青道がリードしたまま終盤を迎えたものの、土壇場で同点にされ、まさかのサヨナラ負けという悔しすぎる結末でした。
同点を許したのが、他でもない栄純の登板回です。
当時1年生だった栄純は、自分のせいで尊敬する先輩たちの甲子園出場の夢を潰してしまったと気に病み、イップスに陥るほどに悩むこととなりました。
そんな因縁の相手が、稲実。
彼らへのリベンジが、ついに果たされるときがきます。
青道vs稲実の勝負の結果
34巻では、9回裏の最後の攻防が描かれています。
得点は2‐1で青道がリード。ただし稲実は、ノーアウト1、3塁で逆転の走者が塁上にいます。
マウンドには主人公、青道のエースとなった沢村栄純。バッターへ投じたチェンジアップは、体勢を崩しながらもレフトへ運ばれます。
結果はレフトフライ。タッチアップを狙いサードランナーである成宮がホームへ走りますが、レフトを守る降谷のレーザービームでタッチはアウト。
一気に2アウトランナー2塁（ファーストランナーはタッチアップで進塁）へと局面が変わりました。
続くバッターを渾身の投球で空振三振にとり、見事2‐1で青道高校が勝利します。
どうしても勝てなかった稲実に、ついに、ついに青道が勝利しました！！！！！
34巻書き下ろし 第307.5話『僕たちの明日』
34巻には、本編の間に24ページの書き下ろしがあります。
本編の307話と308話の間の307.5話という位置づけで、サブタイトルは『僕たちの明日』。
307話は、試合後に青道高校へ帰ってきてから、栄純の左腕の違和感が投手陣、捕手陣の前で明らかになったところまで。
308話は、そこからいきなり飛んで、甲子園の2回戦の様子。
そう、本誌を追いかけていた読者全員が思っていた、
このタイミングで主人公がケガ？！え……甲子園どうなんの……
いや、そこらへん全部すっ飛ばしてもう2回戦てどういうこと？？？！！！！
という部分が、書き下ろしとして収録されています。
青道vs稲実の翌日。
青道高校野球部寮の食堂のテレビでは、東東京大会の決勝戦が映し出されています。
テレビで試合観戦する青道野球部のメンバーたちですが、話題となるのは、前日に左腕の違和感が発覚した栄純のことでした。
きっと栄純は大丈夫だろうと話は締めくくられ、それぞれが思い思いの会話に戻っていきます。
その中では、倉持と春市の二遊間コンビの姿も。倉持の進路のことについて春市は問いますが、倉持はきっぱりとこう言いました。
なーんも考えてない
まずは日本一の二遊間になってからだろ
出典：ダイヤのA actⅡ34巻 第307.5話より
本当にこの二遊間の信頼関係、大好き。
栄純と御幸もこれくらいぶっちゃけて話せばいいのに！！！！！！！！笑
東東京大会決勝の試合は、寺嶋先生いわく『外伝としてどこかで描く予定』とのこと。楽しみですね。
最終話後の書き下ろしもあります
これ、かなりのサプライズでした！！こんなのあるって言ってなかったよね？！
14ページという大ボリュームの書き下ろしが、最後の最後に掲載されていました。
時はすでに御幸世代が引退したあとの9月。御幸はU-18の代表として招集され、すでに青道野球部は次の世代がスタートしていました。（次のキャプテン、やっぱり金丸か！！）
引退した御幸が野球部に顔を出すと、栄純と降谷が声をかけてきます。
御幸先輩にお願いがあるんですけど、
俺達と真剣勝負してくれませんか？
出典：ダイヤのA actⅡ34巻より
栄純と降谷は、御幸に出会い、間違いなく人生が変わった二人です。
いつも『球を受けてください』と御幸の後をついて回ってた二人が最後にお願いするのは、御幸との真剣勝負でした。
あぁ、この子たちはもうすでに、今のチームメイトたちとさらなる先を見据えているんだな。
栄純たちの成長を感じ取れる、たまらないシーンでしたね。
御幸はバッターボックスに立ち、マウンドの栄純へ向けて『待ってるぜ、……先に行ってて』とつぶやきました。
そんな御幸に、栄純が渾身の第一球目を投げ込むところで、お話は終わります。
この栄純と御幸の真剣勝負の行方。
御幸の進路はどうなったのか。
そもそも、御幸世代の夏大会の最終結果すら、明言はされませんでした。
それでも、きれいな区切りとして、これ以上ない形だったと思います。
ダイヤのAという作品を追いかけてきた人にとって、この書き下ろしを読めたことは、とても幸せでした。
ダイヤのA actⅡ全国制覇編、いつまでも待っています！！！！！
ダイヤのA actⅡは、ラスト3話の時点で唐突に最終話の告知がなされました。
え、まだ稲実に勝っただけ、甲子園出場が決まっただけだよね？
甲子園は、青道高校の夏はまだまだ続くはずなのに、あと、たったの3話しかないの……？
全国制覇を目指す彼らの姿を、もう見られないってこと？？？？
当時、最終話の告知を見た私は、その発表をとても受け止められませんでした。
正直、今でも受け止められていません。
御幸一也と沢村栄純の夏を、最後まで見届けたかった。
この気持ちは、当時から今も、ずっと変わりません。
できるなら、二人の夏が終わったあとも。栄純の引退、卒業までだって、ずっとずっと見ていたかった。
だから私は、一ファンとして、続きをずっと待っています。
いつかでいい。またいつか、栄純たちの姿が見たいです。
寺嶋先生、第一部から17年にもわたる連載、お疲れ様でした。
ダイヤのAを最後まで見届けられて、ファンとしてとても幸せです。
本当にお疲れさまでした！！
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