画像は『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage | https://hypnosismic-stage.com/よりお借りしました。
ヒプステの2025年最新作、『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《MAD TRIGGER CREW & どついたれ本舗 feat. 道頓堀ダイバーズ》大阪公演をみにいってきました!!
大阪公演は4月18日から20日とすでに終了しているのですが、東京公演はきたる5月1日から11日まで、ゴールデンウイーク中の公演となります。
私はその中で、4月18日のソワレ(会員限定公演!)と、4月19日のマチネの二公演に行ってきました。
ヒプマイの中でも私の一番推しと二番推し(ヒプマイは基本的に箱推しですが)のディビジョンがメインとなる公演、それはもうめちゃくちゃ楽しみに行ってきました!!
『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《MAD TRIGGER CREW & どついたれ本舗 feat. 道頓堀ダイバーズ》のストーリーはド直球に重めのテーマ
今回のヒプステ、一言で感想を言うと『テーマ、おっも……』が正直な感想でした。
新キャストになってからこれまでは、6ディビジョン18人のメインキャラクターが全員登場してきていたヒプステ、ここにきてはじめて2ディビジョン+ゲスト(ヒプステオリジナルディビジョン)という、これまでのスタンダードな形態での公演です。
そもそもヒプステは、しっかりとしたストーリーと登場人物たちの感情や心の機微をかなり丁寧に描いているという印象です。あんな荒唐無稽な世界観がベースなのに本当にすごいなぁ。(←個人の感想です)
今回の物語にはガッツリと『ドラッグ』が出てくるのですが、それによって不幸になった人や今でも心に闇を抱えている人、苦しんでいる人、乗り越えられなかった人……
そんな、『ドラッグ』によって人生を壊されてしまった人々が出てきます。
ストーリーの導入としては、ヨコハマディビジョン“MAD TRIGGER CREW”(MTC)の一員である入間 銃兎(いるま じゅうと)が、自身のかつての同僚の弟である寶井 灯依⾥(たからい ひより)という人物を訪問するところから始まります。
なぜ元同僚の弟と親交があるのか。
それは、元同僚はかつてドラッグで命を落としてしまった人で、それを銃兎は今でも心から悔やんでいるため。『彼が亡くなったのは私の責任です』と灯依⾥へ謝罪をし、灯依⾥もまたその謝罪を受け入れてくれています。
それでも折々のタイミングで、銃兎はこうして灯依⾥がいる美容院(個人的には理髪店といいたい……)へ訪れ、顔を見せていました。そこは、元同僚であった彼も、とても大切にしていた場所でした。
最近、ヨコハマの町で新しいドラッグが横行しているので気を付けてほしい。そう言い残し、銃兎は美容院を去ります。
一方オオサカでは、道頓堀ダイバーズのメンバーの一人から、どついたれ本舗の躑躅森 盧笙(つつじもり ろしょう)へ電話がかかってきていました。
電話の内容は、ヨコハマで行われるお笑いイベントに出場すると言っていた道頓堀ダイバーズの残りのメンバーと連絡が取れない、というもの。
偶然隣で電話の内容を聞いていた白膠木 簓(ぬるで ささら)と 盧笙は、彼らを探すためヨコハマへと出発し……
ここまでが、ざっくりとしたストーリーの導入です。
灯依⾥こそが、現在のヨコハマの町にドラッグをばらまいている黒幕だった
ヒプステはね、ストーリーも登場人物もシンプルなので、ぶっちゃけ『きっと灯依⾥が黒幕なのだろうなぁ』と思いながらみていたのですが。笑
そのとおり、最近のヨコハマで起こっている一連の事件は、彼が首謀者であり黒幕でした。
正確には、なんと灯依⾥の中には灰崎という別の人格がいて、彼が悪事を働いていた、ということだったんですね。
MTCの碧棺 左馬刻(あおひつぎ さまとき)は『いわゆる二重人格みてぇなもん』と言っていましたが、実際に灯依⾥は灰崎であったときの記憶はなく、灰崎が体の主導権を握っているときは完全に別人格として行動していたようです。
ラストシーンでは、灰崎は自ら炎の中に飛び込み、生死不明という状態で物語は終わります。
いや、うん。ストーリーおっもいなぁ……(2回目)
左馬刻の考え方や行動原理に一石を投じた?
物語の終盤、灰崎と左馬刻は一対一で対峙するシーンがあります。
そこで左馬刻は、暴力ですべてを蹂躙していた灰崎に『俺もお前も同じだ!違いなんか何もない!!』と言われます。
いままで自分が気に入らないからと暴力でねじ伏せてきた左馬刻。彼の最愛の妹である合歓(ねむ)も、そんな彼も姿に思うところがあったようで、合歓は現在は中王区の一員となり、袂を分かつこととなってしまいました。
灰崎の言葉は、これまでの、そして今の自分のありように、左馬刻が考えを巡らせるきっかけとなったのではないかなぁ。
左馬刻には左馬刻なりの信念や正義がちゃんとあって、それに基づいて行動していて。『俺様がお前を気に入らねぇ(だから倒す)』と言うのは、彼の言葉足らずさがおおいに占めているというのは、ファンである私たちには理解できるんです。
でも確かに、そうやって左馬刻におさえつけられてきた人たちにとっては、ひょっとしたら灰崎となんら変わらない存在なのかもしれません。
だからこそ彼の真意を代弁できる、かつての相棒だったMCD時代の簓の存在は非常に尊かったのですよね……(MCDのオタクの贔屓目が強くて申し訳ない)
YUKIさん演じる入間 銃兎がものすごいなんか……あれだった
ヒプステはそれぞれの公演ごとに自分的MVPみたいな人が絶対にいるんですけど、今回は断然YUKIさん演じる入間 銃兎でした。
もともと新キャストとなったヒプステの一番最初の公演から『YUKIさんの銃兎がヤバい』と話題になっていたのですが、今回はそれを再確認させたられた、という感じ。
(いちばん最初の公演。このときからYUKIさんの銃兎は評判がかなりよかったです)
こんな表現はしていいのかわからないのですが、YUKIさんが演じる銃兎って、なんかあの、ものすごいエロいのですよ。すんごいセクシーなんです。
黒の細身のスーツに包まれたスキのないえげつないスタイル。ワンポイントの赤い皮手袋。実はスーツのジャケットの裏地も赤だったりして、ダンスのタイミングとかでそれがチラ見えするのがたまらんのです。
えげつないスタイルを強調しているのが彼のまっすぐな長い手足だと思うのですが、ただ立っているだけなのに、足の長さに毎回圧倒されるんですよね。
そんな美しい彼の立ち居振る舞いがとても優雅で、『そうそう銃兎は絶対にそういう風にするよね!』というファンのツボをぐりぐり押しまくってくる。個人的に、YUKIさんの走り去り方がとても大好きで……私の中の銃兎とピッタリ解釈一致でした。
余談ですが、特にヨコハマは左馬刻を演じる植原 卓也さんもとんでもないスタイルをお持ちの方なんです。そんな彼らが並ぶと、あまりにも“MAD TRIGGER CREW”が目の前にいて、もうファンとしては本当にたまらない気持ちになります。
話がそれました。
今回はストーリーの導入からもわかるように、銃兎が物語のキーマンでもあります。
銃兎のまっすぐさ、情の深さ。だからこそ信頼している人を疑わなければいけない葛藤。彼の意に沿わない行動をさせられているときの、鬼気迫る姿。
それらすべてが、今回のヒプステのクオリティをさらに高い次元へと押し上げるものでした。
正直、ヒプマイとか2.5次元とか興味ないという人にも、このYUKIさんの芝居は本当にみてほしい。
そう思えるくらい、素晴らしいものでした。
推しと推しが。簓と左馬刻が一夜限りの再結成って言った!!!!!
今回のストーリーは、現在のディビジョンのチームの絆を非常に丁寧に描いている印象でした。
おかげで簓と盧笙の絆の深さはもちろん、簓・盧笙と零という今の3人の“どついたれ”本舗”が、あらためて仲間として、チームとして絆を深めるシーンにはとても感動しました。
一方のMTCでも、銃兎と理鶯の対決のシーンでは、唯一無二の友人であるお互いへの思いの強さや深さに涙が止まらず……(実際にこのシーン、ものすごかったです。一見の価値あり)
なのですが、私自身はまぁ、MCDの亡霊というやつでして。
かつて左馬刻と簓がイケブクロで組んでいた、“Mad Comic Dialogue(マッドコミックダイアログ)”というチーム。MCD時代は、二人は背中を預け合いともに戦う、親友であり相棒でした。
そんなエモい関係性込みで左馬刻と簓を推しているため、ストーリーの終盤までは、『このままMCDの絡みはないまま終わるのかな……それはちょっと寂しいなぁ……』という気持ちがなかったわけではありません。いやむしろ諦めきれなかった、というのが正しいかも。
そんな気持ちで迎えた物語の終盤も終盤。灰崎と対峙した左馬刻が膝をついた瞬間に、簓が登場したシーンはもう……言葉にできなかったです。
簓がかるーい調子でおちょくってどついて説教して、しっかりと左馬刻に火をつける。
MCDだぁ……
きっと、MCDだったあの頃も、こんなふうにじゃれ合ってたんだろうね。
見たかったものが見れました。簓のラップでは、『MCDの再結成』という言葉もあった。
本当にもう、ありがとうございました……
ヒプステの製作陣は、こういうとこまじで外さないね。とてもありがたいです。
MTC&どつ本 feat.DD のヒプステ2025も大満足の公演でした
というわけで、ヒプステ2025(勝手に名付けた)も大満足で会場をあとにしました。
ライブパートはあいかわらず楽しくて、ダンスを心から不本意そうに踊る左馬刻がとんでもなくかわいくて、飛び跳ねる簓にほっこりして。
今回は会員限定公演にも行けたので、撮影OKだった公演曲をいまでも定期的に見返しています。
おそらく次の東京公演、千秋楽は配信もあると信じているので、そちらを楽しみに待っています!(今回は東京公演の現地観劇は見送りました)
今年はミクステも中王区ステ第二弾もあって、あいかわらず休むヒマもないヒプステというコンテンツ。
今後とも応援していきますよー!!
ヒプステ2025、ひとまずありがとうございました。
5月からはじまる東京公演も、何事もなく終われますように。
コメント